申年の梅干
立春を迎え、いよいよ申の年です。
さて。
申年になったら書こうと思っていた話を。
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ごちキャラが浸透しつつある私ですが、普段はかなり地味メシなのです。
お弁当もごはんに梅干、ひのまる弁当が常。
地味メシだから、梅干の存在は大きいの。
☆
この梅干は、亡き祖母が前の前の申年に漬けた梅干です。
24年もの。すごいでしょ。
梅干って、半永久的に保存がきくって聞いたことあるけど、
24年前のものが食べられるって、ちょっとないよね。
これがね、美味しいのです。
すごく酸っぱいんだけど、確かに梅は果物だっていうさわやかな香気がふわっと感じられて。
見た目は年季ものらしく、ばーさん色になんだけど。
(その昔はすごく鮮やかなパープルマゼンタだった記憶があります)
☆
申年の梅干は体に良いんやで。と、うちの母は言います。
今インターネットで調べてみたら、それらしいことが書いてありました。
古来から天変地異が起きると言われる申年(そーなのか⁈)の梅は貴重だからとか。
真偽のほどはともかく、そんなありがたい梅干を、わたしは毎日食べています。
そもそも、24年前の梅干がなぜ今あるのか?
すごく美味しい梅干だからといって食べ惜しみをしているうちに24年も経ってしまった、ていうのがどうも有力です。
その昔、重い病気にかかった親戚が、
「何も食べる気がおきないけれど、この梅干だけは食べられる」
と言って喜んだといいます。
そんな貴重な梅干だから、大事に食べないとね。
といって、ガス台の下の物置きに何年も置かれて今に至る。
大事にされてたのか、忘れられてたのか、
……その間くらいの感じかなぁ?
実家にいるとき、ほとんど梅干を食べなかった私ですが、
一人暮らしを始めてから、この梅干にそれはそれはお世話になっているのです。